AIを使って、浮世絵を部屋に飾るウォールアートにアレンジしました。題材は北斎の「赤富士」と「吉野」。原画を選び、画像を生成し直し、拡大してEtsyに出品するところまで進めています。
ただ、最初から希望どおりになったわけではありません。初稿は油絵のような厚塗りになり、そろえたかった画風から離れてしまいました。今回は、その修正も含めた制作記録です。
原画はMetの公開コレクションから
元にしたのは、メトロポリタン美術館が公開している葛飾北斎の2点です。
- 「冨嶽三十六景 凱風快晴」通称 赤富士:1830〜1832年頃、作品番号JP2960
- 「雪月花 吉野」:1833年頃、作品番号JP1395
どちらも作品ページにPublic Domainと表示されています。今回使った原画像は、MetのOpen AccessでCC0として公開されているものです。出典と画像の利用条件を確認してから制作を始めました。
浮世絵は元から色のある作品です。今回の作業は、当時の色を復元するものではなく、原画をもとに色と質感を変えるアレンジです。
原画・初稿・修正版を切り替えて比べる
作品と制作段階を選ぶと、1枚ずつ大きく表示できます。修正版は拡大前の表示用画像です。
操作できない場合も、以下の静的比較画像と説明で各段階を確認できます。
初稿は厚塗りが強すぎた
目指したのは、すでに作っていた波のアートと並べられる雰囲気でした。藍色や朱色、金箔のような表現を使いながら、浮世絵らしい輪郭と平面的な色を残したいと考えていました。
ところが、初稿は油彩の筆跡や絵の具の盛り上がりが目立つ仕上がりに。色の方向性だけを合わせても、質感が違うと、並べたときの印象は変わります。

輪郭と平面色を意識して修正
修正では、既存の波のアートを基準にして、輪郭が見えること、色面が平面的であること、金箔風の表現を組み合わせることを重視しました。
赤富士は、朱色の山と藍色の空・麓の組み合わせに。吉野は、桜の明るさと藍色の木々や屋根を組み合わせています。金色に見える部分も画像の中の表現で、実際に金箔を使っているわけではありません。


今回の制作で大事だったのは、「和風に」「豪華に」といった言葉だけで進めず、何をそろえるのかを具体的にすることでした。色だけでなく、輪郭や塗り方も見比べると、修正する方向がはっきりします。
4倍に拡大して出品用のデータへ
修正版はReal-ESRGANで縦横を4倍に拡大しました。最終データの大きさは、赤富士が6068×4148px、吉野が5968×4216pxです。
ここでの4倍は、修正版の画像に対する拡大倍率です。美術館からダウンロードした原画像をそのまま4倍にした数字ではありません。
また、ピクセル数が増えたことで、実際の印刷品質まで確認できたわけではありません。今回はまだ実物の印刷をしていないため、紙に出したときの発色や細部、金箔風の部分の見え方は未検証です。
Etsyでは2点を単品で出品
以下は当サイト運営者のショップの商品です。
制作した2点は、Etsyでそれぞれ4.50米ドルのデジタルウォールアートとして出品しました。
今回制作した作品の商品ページは、記事末尾にまとめています。
今回の記録では、1点あたり出品料0.20米ドルと税0.02米ドルが発生し、2点で計0.44米ドルでした。これは今回の実績です。制作全体の費用や、販売時にかかる手数料の総額を示すものではありません。
記事作成時点で、販売成果はまだ確認できていません。今回は、制作して公開するところまでの記録になります。価格や掲載状況は変わることがあるため、最新の情報は商品ページで確認してください。
今回やってみて分かったこと
AIで画像を作るときも、仕上がりを見て「ここが違う」と判断する工程は必要でした。今回は厚塗りの初稿を見て、目指す画風の条件を具体的にし直しています。
生成、修正、拡大、出品まで進められた一方で、印刷品質や売れ行きは、まだ別に確かめる必要があります。できたところと未確認のところを分けておくことも、実例として残しておきたいポイントです。
原画の出典と関連情報
- The Metropolitan Museum of Art 赤富士 JP2960
- The Metropolitan Museum of Art 吉野 JP1395
- The Met Open Access
原画の作品情報とPublic Domain表示の確認日:2026年10月18日。掲載したアレンジ画像はAIを使用して制作したものです。
今回制作した作品
今回の2点は、当サイト運営者のEtsyショップ「KanaroomStudio」に掲載しています。
どちらもダウンロードして使う印刷用デジタルデータです。印刷物や額装品の発送はありません。金箔風の部分は画像内の表現で、金箔の現物は含まれません。
